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AdGuardは、iOSで広告をブロックできる数少ない優れた選択肢のひとつです。ところが、iPhoneのApp StoreでAdGuardを探すと、「AdGuard – Safari用広告ブロッカー」と「AdGuard Pro – 本格的な広告ブロック」という2つのアプリが見つかります。見た目は似ていて、どちらも広告をブロックしますが、一方は有料、もう一方は無料です。ほかにどんな違いがあるのでしょうか。また、AdGuard ProとAdGuardのプレミアム版はどう違うのでしょうか。
本題に入る前に、よくある誤解を整理しておきましょう。まず、iOS版のAdGuard(AdGuard for iOS)は無料のアプリで、無料版でもSafariの広告をブロックできます。DNSを使ったアプリ内の広告ブロックなどはプレミアム版の機能で、アプリ内課金(月額または年額のサブスクリプション、7日間の無料トライアルあり)か、公式サイトで購入したAdGuardライセンスでログインすると使えるようになります。次に、公式サイトで購入するAdGuardライセンスと違い、AdGuard Proはマルチプラットフォームではありません。通常のAdGuardアプリ内で購入するプレミアム版も、同じApple IDのiOS・iPadOS端末に限られます。使えるのはApple製品、具体的にはiPhoneとiPadだけです。そして最後に、AdGuardのライセンスをすでに持っているなら、AdGuard Proを買う必要はありません。
この記事はAdGuardの無料版と有料版の比較ではありません(そちらは別の記事で解説しています)。ここでは、2つのAdGuardアプリがどう違うのかを比べます。先に結論を言うと、機能面での違いはありません。
AdGuardとAdGuard Proの基本的な違い
- AdGuard Pro for iOSは、App Storeで¥1,500の買い切りで購入する別アプリです。購入するとApple IDにひも付けられるため、同じApple IDを使っているiOS・iPadOSの端末であれば、どれでも利用できます。機能はAdGuardアプリのプレミアム版と同じです。
- AdGuardのプレミアム版は、通常のAdGuardアプリで使える有料機能です。adguard.comで購入できるAdGuardライセンスはマルチプラットフォームに対応していて、iPhoneやiPadの通常のAdGuardアプリでプレミアム版を有効にできるほか、Windows、Android、macOSなどでも使えます。端末の種類に関係なく、最大3台(パーソナル)または9台(ファミリー)で有効にできます。
Apple製品だけを使っていて、iPhoneやiPad用の広告ブロッカーがあれば十分という方には、AdGuard Proは良い選択肢です。
料金の比較
AdGuard Proはかなり割安で、特に3台までしか使えないプレミアム版の永久版(79.99ドル)と比べると、その差は大きくなります。なお、下の表のプレミアム版の価格は米ドル表示の参考価格で、公式サイトの表示通貨や価格はアクセスする地域や時期によって異なります。
| プラン | 1年版 | 永久版(買い切り) |
| AdGuard Pro | なし | ¥1,500 |
| プレミアム(パーソナル) | $29.88 | $79.99 |
| プレミアム(ファミリー) | $65.88 | $169.99 |
ただし、AdGuard ProはiOS専用なので、将来Androidに乗り換えたり、パソコンでも広告をブロックしたくなったりした場合は、あらためてAdGuardのライセンスを購入する必要があります。
AdGuardとAdGuard Proの機能を比較
すでに触れたとおり、iOSでの機能に違いはありません(AdGuardも「機能としては同じ」と説明しています)。ただし、ほかの端末まで含めて考えると、AdGuardのライセンスには、iOSでは必要のない機能や、OSの制限によってiOSでは実現できない機能が数多く含まれています。
iOSでProとプレミアム版に共通する機能
- Safariのコンテンツブロッカーによる広告ブロック
- DNSフィルタリング(「DNS通信を保護」)
- プリセットのDNSサーバーとカスタムDNSサーバーの設定
- Safari以外のブラウザやアプリでの広告ブロック(DNS経由)
- ダークモード対応のモダンなデザイン
- ブロックリスト、ユーザールール、ホワイトリスト
iOS向けとしては充実した機能で、ほかの多くの広告ブロッカーより機能が豊富です。ただし、AdGuardのライセンスはmacOSを含むほかの端末でも使えるため、その分できることが広がります。
AdGuardライセンスで使える追加機能(ほかの端末)
- フィンガープリント対策やトラッキング用パラメータの除去を含む「トラッキング防止」(旧「ステルスモード」)
- Windows、macOS、Androidなど対応OSでのHTTPSフィルタリング
- セーフサーチやアダルトコンテンツのフィルタリングを含むペアレンタルコントロール
- Androidやパソコンのアプリ内広告のブロック
- ユーザースクリプトによるカスタマイズ
- Android版の「ブラウジングセキュリティ」
また、当サイトで確認した限りでは、iOS版のAdGuardはほかのOS版と同じペースでアップデートされているわけではないため、今後機能に差が出てくる可能性もあります。AdGuardのライセンスなら、複数のOSにわたって継続的にサポートされ、AdGuardの各製品とあわせて使えるのが利点です。
インストールと有効化の方法
AdGuard Pro
- App Storeで「AdGuard Pro – 本格的な広告ブロック」を¥1,500で購入します(日本のApp Storeの価格です。国や地域によって価格は異なります)。
- アプリをダウンロードしてインストールします。
- これで準備完了です。
AdGuardのプレミアム版(ライセンス)
- adguard.comにアクセスします。
- ライセンスの購入ページを開きます。
- 「1年版」か「永久版」を選びます。
- 使う端末の台数に合わせて、「パーソナル」(3台)か「ファミリー」(9台)を選びます。
- iOS、Android、Windows、macOSの端末にAdGuardアプリをインストールします(iPhoneやiPadでは、AdGuard Proではなく通常のAdGuardアプリを使います)。
- アプリの「ライセンス」画面から「ログイン」してAdGuardアカウントでサインインするか、ライセンスキー(アクティベーションコード)を入力して有効化します。
- これでプレミアム版が使えるようになります。
AdGuard Proは買う価値がある?
iPhoneだけを使っていて、買い切りで済ませたい方には買う価値があります。¥1,500で、DNSフィルタリング、Safariのコンテンツブロック、ユーザールールなどを、サブスクリプションなしで使えます。動作が軽く、きちんと機能し、アップグレードをしつこく勧められることもありません。
ただし、使えるのはiOSだけで、Apple IDにひも付けられます。Android、macOS、Windowsでは使えません。また、Androidやパソコン向けのAdGuardにあるHTTPSフィルタリングや、アプリ単位の広告ブロックといった機能は、iOSでは利用できません。
Safariの広告だけを消せればよいなら、無料版のAdGuardで十分です。iPhoneのアプリ内の広告までブロックしたい場合は、AdGuard Proは買う価値のある選択肢です。一方、複数の端末を使っている方や、より高度なプライバシー保護機能が欲しい方には、すべての端末で柔軟に使えるAdGuardのライセンスのほうが向いています。
まとめると、ProはiOSだけを使う人向けの手頃な選択肢で、それ以外の人にはAdGuardのライセンスのほうが良い投資です。
結論
AdGuard ProとAdGuardのプレミアム版(ライセンス)は、それぞれ想定しているユーザーが異なり、どちらが合うかは使っている端末の環境によって決まります。
iOSしか使わないなら、AdGuard Proがおすすめです。シンプルで手頃な価格で、サブスクリプションやアカウント登録なしに、DNSフィルタリングとSafariでの広告ブロックが使えます。ライトユーザーの多くは、これで十分でしょう。
| こんな方は… | おすすめ |
| iPhoneやiPadだけを使い、買い切りで済ませたい | AdGuard Pro |
| 複数のOSを使い、ひとつのライセンスでまとめてカバーしたい | AdGuardのライセンス(プレミアム版) |
| HTTPSフィルタリングや、パソコン・Androidでのアプリ単位のブロックを使いたい | AdGuardのライセンス(プレミアム版) |
| Safariの広告だけを手軽にブロックできればよい | 無料版のAdGuard |
| 長期的に柔軟に使えて、将来も安心なプライバシー保護ツールが欲しい | AdGuardのライセンス(プレミアム版) |
AdGuardのライセンスは、複数の端末にまたがって幅広く保護したい方向けです。Windows、macOS、Android、iOSに加え、Android TV(AdGuard for Android TV)でも使えます。より高機能で柔軟性が高く、システム全体のプライバシー保護やコントロールを重視する方に向いています。
どちらを選んでも間違いではありません。どのように(そしてどの端末で)ネットを使うかによって、合うモデルが違うだけです。Apple製品だけならシンプルなPro、複数のOSを使うならAdGuardのライセンスがおすすめです。